8/5 上高地16:30~明神館~ひょうたん池手前19:30
8/6 ひょうたん池手前7:00~明神東稜~第1階段(3ピッチ)~小ピーク~らくだのコル~バットレス(3ピッチ)~明神岳15:00
8/7 明神岳6:00~前穂高岳~A沢下降~奥又白池~中畠新道〜パノラマコース~徳沢~上高地16:30
メンバー:鋼のリーダー、若きクライマー、元グリズリー、ハヤブサ(記)
当初、剱岳に行く予定であったが、雪渓の状態が悪いこと、天気が悪くなるとの予報から、行き先が明神岳に変更となった。天気予報は剱岳とは異なる別の場所の予報を見て判断していたことが後で発覚したのであった。ま~それもよしである。
1日目 ハヤブサは歩いていて、すぐに息があがっていた。他のメンバーについていくことができなかった。たぶん、先週末のかもしか山行での約20時間の激闘の疲れがとれていなかったのであった。それに加え、2日連続、名古屋での大雨による電車ダイヤの乱れによる帰宅難民になりかけたことによるダメージもあり、体の調子がいまひとつであった。歩きながら、明朝、体の調子が悪ければ、一人、上高地に下山しようと考えていた。
2日目 朝、体の調子は昨日より良くなっていた。本調子ではないが、天気が良い登山日和、目的地の明神岳もくっきりと見えた。これは、もう行くしかない。
天気が良く、日差しが強く暑い日となった。たくさん汗をかき、喉が渇いた。喉が渇くも、このルートは水場が無かった。本日もビバーク予定のため、節水する必要があった。水を飲みたいけど、飲めない。砂漠の民は、こんなにも渇いた生活を毎日しているのだろうか。そんなことを考えながら、渇きに耐え、クライミングをした。
こんなに渇いた登山は初めてだ。厳しい。厳しいなか、ようやく明神岳に登頂した。
ここで力尽きた。早速、テントを張った。
こんな絶景ポイントでの幕営は初めてだ。からからに渇いていたことも、忘れてしまっていた。
山の稜線、刻々と形を変える雲、色が次第に変化していく太陽、満天の星を眺め、ぜいたくな時間を過ごした。
3日目 前穂高岳からA沢を下降し、奥又白池を目指した。この日も暑かった。A沢の下半部には雪渓が残っていて、雪を食べ、雪溶け水をペットボトルに入れた。前穂高北尾根を見ると、クライミングを楽しむパーティが見えた。松高ルートであろう。いつかは登ってみたいものだ。奥又白池に到着し、水場へ直行した。昨日の渇きも潤すため、水をがぶ飲みした。体は疲れていた。もう、よれよれであった。なんとか徳沢までたどり着き、ソフトクリームとファンタを体に流し込んだ。これで元気が出て、上高地バスセンターまで歩き切ることができた。しかし、雪渓の水、ソフトクリーム、ファンタのドーピングをしながら、歩き続けた体は限界に達していた。その後、数日間、下痢、嘔吐に悩まされるのであった。
体の調子を見極めることも大事なことだと再認識した。また、今度、剱岳に登れるように体を鍛え、練習しようと思う。